TOKYO・nimo・ATTANDA

さて、僕らが熱海観光を終えて次の目的地、東京にたどり着いたころにはもう時間は15時頃だった。

18時には東京に住む同志たちとのシュラスコが待っている。場所は新宿、現地集合だった。

丸の内に受け入れられた僕らは東京駅近くのホテルを拠点としつつも少し浮つきながら、そのまま手放された風船となり、自由行動にうつった。

 

 

旅行中、連日のゲームで目薬を切らしていた僕のコンタクトレンズは限界を迎えており、ならばと、薬屋に向かおうとホテルのロビーに降りた時、たまたま出くわした旅行仲間はこういった。

「今から上野で風俗に行くんだけど駅まで一緒に来ない?」

「行きます。」

即答した時には脳みそから目薬なんてものは、地に落ちた雨粒のように飛散して、留まることを知らなかった。

 

上野駅についた頃、時刻は15時半になっており、おそらく風俗に行ってしまえば、仲間は18時からのシュラスコに間に合わない。

「遅れたくねーなァ~...風俗で遅れたらみんな許してくれん。」

「でもオレ、行くからには心から楽しみてェ...」

「タクシー、タクシー呼んでもらうしかねーか。」

そんなことを隣でぶつくさと行っているのを聴きながら

(何がカレをここまで風俗に狂わせるのか)という微妙な心持ちで、カレが黒塗りの高級車にドナドナされるのを待つ。

カレが怖いお兄さんたちに回収された後、ついでに国立科学博物館を堪能した僕は右目に違和感を感じた。

 

そういえば目薬を買っていない!マズい!と感じたときにはもう手遅れで、コンタクトは床にティアドロップしてしまっていた。

上野に詳しくない僕は薬屋を見つけることを断念し、急いで東京駅に戻ったときにはコンタクトは水分を失って、スタンド攻撃でも受けたかのようにシワクチャになっていた。

片目の視力が落ちた状態では思うように身動きを取れず、這いずるようなスピードで薬屋を探す。

 

満身創痍で諦めかけたその時、黄色と青と赤で彩られたパステルな光が飛び込んできた。

 

東京にも、あったんだ。マツモトキヨシ